”性格が悪い”ってどういうことなんだろう?

「性格が悪い」

という、言葉があるじゃないですか。
僕もみなさんも人生で一回は、捨て台詞のように言ったこと・言われたこと、
はたまた誰かが誰かにそう言うのを聞いたことがあると思います。

僕は喧嘩相手にそう言われる度に、
「僕は”悪”なんだ。だから何をしてもダメなんだ。どうしたら”性格の良い人”になれるんだろう…」
と、自分を...自分の感じること考えること全てを拒絶し、憎み嫌って生きてきました。

だけど、この言葉に何度も何度も打ちのめされる日々を過ごす中で、
27歳の時ある日ふと思ったんです。
「そういえば、この”良い”と”悪い”って誰にとってなの?」

と。

そう思い始めてから考えていく内に分かったんです。
性格が(言った人間にとって都合が)良い/悪い
ということだったのだと。

人は往々にして、
・いつも機嫌が悪く愛想がない
・周囲の人間を見下している
・人の不幸な姿を見るのが好き、安心する
・成功している人間を傷つけたり邪魔することで満たされる
・暴力的で加虐嗜好を持つ
・自身の利益のためなら他人を不幸に突き落としても傷つけても平気
といった特徴を持った人間を”性格が悪い”と評します。

対して、
・いつも笑顔でこちらの機嫌をとってくれる
・周囲の人間に常に感謝し、尊敬していたり好きな面を何か1つ言える
・人の幸せを素直に祝い、人の不幸に涙を流せる
・成功している人間に学び、失敗している人間に手を差し伸べる
・友好的で恐怖感や威圧感を与えてこない
・周囲の人間の幸せのために自分の時間・財産・体力を削って施しを為す
といった特徴を持った人間を”性格が良い”と評します。

こうして書き表してみると、
他人の、単なる性格や気質という要素を自分の損益と照らし合わせて
良し悪しを決めつけるような人の方が利己的で性格が悪いんじゃないかと、
僕にはそのように思えてならないのです。

だから僕は、自分で自分を「性格が悪いから」と言って投げやりになってしまう人も好きじゃないし、
人に向かって「あの人性格悪いよね」と言ってしまう人も好きじゃない。

悪い性格なんて一つもない。

ただ自分と相性がよくなくて、一緒にいると不利益をもたらす性質をその人が持っているというだけ。

僕と同じで、沢山の人に性格が悪いと言われて来た貴方もどうか、
自分を責めたり拒絶しないであげてください。
生きることは苦しくて味方なんてそうそう現れないんだから、
せめて自分は自分の味方でいよう。ね。